メディア掲載(平成10年〜16年) |
【毎日新聞「丸かじり探検隊」】
平成16年6月20日付記事より抜粋
丸かじり探検隊 ペーパードライバー歴10年。最近、必要に迫られてハンドルを握ったら、後部座席でゼロ歳のわが子が泣きわめく。母の姿が見えないせいかと思いきや、「うちのは泣かないわよ。あなたの運転が怖いんじゃない?」とママ仲間に指摘された。そういえば大人にも同乗を拒まれた経験がある。一体、私の運転の何がいけないのか。この機会に、プロの指導を受けることにした。【斉藤希史子】 プロ指導で脱ペーパードライバー 「う〜ん。まずは、シートの位置から直しましょうか」。緊張しつつ運転席に乗り込むと、エンジンをかけないうちに指導が始まった。 コーチは「ペーパードライバースクール」(本社・東京都三鷹市、??0120-117-960)の専務、関主税さん。同社は教習所内ではなく一般道での出張レッスンを行っている。自宅での車庫入れなど、苦手とする操作を重点的に練習できるのが特徴だ。この日はオートマチックの愛車で、都内の自宅から会社までの走行距離を指導してもらった。 「私は脚は短いので、これだとアクセルが遠すぎます」。コーチが決めた座席の位置はいつもより10?aも後方だ。「腕が伸びて、ハンドルを大きく回せるでしょう。制限速度を守る限り、アクセルはつま先で軽く触れられれば十分なのです」 教習所でたたき込まれたように、続いてバックミラーとドアミラーの向きを調整。シート位置が下がったせいか、少し視界が開けたようだ。ミラーがどれほど重要かは、この教習で思い知ることになる。 ●無駄な動きが いざ、発進。まずは自宅周辺を流してみた。何度か角を曲がったところで、コーチが一声、「せわしないですねえ」。確かに、アクセルとブレーキを踏み変えては、せかせかとハンドルを切る私。視線は動かず、前だけを凝視・・・・・・これぞ、ペーパードライバーの典型だ。 「クリープ現象、覚えてますか。オートマ車はアクセルを踏まなくても進む。これを利用し、ゆっくり曲がりましょう」。右折のハンドル操作は右手で上部、左手で下部を持ち上げるように大きく回すのがコツだという。無駄な動きをしなければ、車も滑らかに曲がることが実感できた。子供が泣くのは、小刻みな揺れが不快なのかもしれない。 ●流れに乗れない 操作自体の稚拙さに加え、ペーパードライバーの最たる問題は、流れに乗れないこと。つい怖がってブレーキをかけ、最悪の場合は路上で止まってしまう。しかし、コーチと幹線道路を走るうち、他の車を見る余裕が出てきた。 「前の車は下手ですね。ブレーキばかり踏んで」 「その通り。前の車のブレーキが、お手本になる。運転に自信がないなら先頭を走らず、上手な人の後に続きましょう」 ミラー確認で視界が開けた 自分の位置は鏡が教えてくれる。たとえば車線変更。後続車のボディがすべてドアミラーに収まっていれば十分な車間距離があり、難なく割り込める。「これって常識ですか。教習所で習いましたっけ」。全く覚えてないのであった。 思い起こせば免許を手にして以来、周囲を顧みる余裕などなかった。ドアミラーをたたんだまま、気づかずに運転していたこともある。1度の教習で運転の極意はつかめないが、自分のみに集中していた意識が、少し外界に開いた気がする。 教習後。コーチから診断書が届いた。「本人の自覚ほど、ひどい運転ではありません。ミラーでの確認を怠らないように」。子供を乗せて成果を検証する機会は、残念ながらまだない。 【ペーパードライバーの心得】 ?@車幅感覚を取り戻せ 対向車とのすれ違い・・・・・・カンと神を頼りに走ってはならない。自分の車の幅を、頭にたたき込んでおこう。車を止めた状態で周囲を知人に歩いてもらい、接触寸前の物の見え方を何度でも確認する。 ?Aむやみに足踏みするべからず スピードを恐れる余り、やたらとブレーキをかけてはアクセルを踏み直せば、車内振度が上がるだけ。ボンネットにプリンを置いたつもりで、衝撃の少ない運転免許を心がけよう。 ?Bハンドルさばきはゆったりと 手の動きが不必要に多い。ハンドルはできるだけ大きく回そう。泰然とした動きが、同乗者の信頼を生む。 ?C前車との距離は適正に 追突を恐れ、必要以上に間隔を空けていると、割り込まれて怖い思いをすることがある。安全運転の車を見つけ、つかず離れず走行しよう。ミラーを駆使して後方にも注意を払う。 ?D迷う間にも車は進む 黄信号で進むにせよ止まるにせよ、判断は瞬時に。時速40?`の車は1秒で10m?b以上進むことを、ゆめ忘れるな。 (レッスンをもとに作成) |
|
【テレビ東京「徳光和夫の情報スピリッツ」】
平成15年8月25日出演
『徳さんのニッポン千里眼』コーナーに出演
番組撮影風景
|
|
【car@nifty 「アカネのドライビング講座をめぐる」】
平成15年7月14日より掲載
car@nifty ホームページより一部抜粋
|
|
【Muffin】
平成14年6月号記事より抜粋
=== こんなサービス通販も話題! === ペーパードライバーのための自宅出張運転教習サービス 「免許はあるけど、運転は…」というペーパードライバーの声に応えたのがこのサービス。電話で日時を予約すれば自宅まで教習をしに来てくれる。練習は、実際に運転したいと思っている場所で、計4回、400分。車タイプは選択可。どれも補助ブレーキつきだから安心です。
※ こちらの写真は教習用自動車ではございません
|
|
介護専門職の総合情報誌 【おはよう21】
平成14年5月号記事より抜粋
(財)自動車検査登録協力会の資料によれば、平成13年11月末現在、日本には73、472、201台の四輪車がある(うち自家用乗用車は42、471、201台)。一方、運転免許所持者数は70、115、797人(平成9年末警察庁交通局運転免許課資料)。単純に見れば、運転免許所持者より車の数の方が多い計算になる。しかも運転免許所持者の中には、日常、運転をしない者も相当数いる。いわゆる「ペーパードライバー」がそれだ。だが、ペーパードライバーは、いつその肩書きを返上してもおかしくはない。特に最近はリストラ、再就職などの問題から、必要に迫られて運転せざるを得なくなった人も増えているという。だが、いざ運転しようと思っても、長年のブランクはかんたんに埋められるものではない。そこで登場したのが、わずか4日間の講習で運転の不安を解消してくれるという(有)ペーパードライバーズスクールだ。「ペーパードライバー向けの講習をする自動車教習所もあります。でも教習所はあくまで免許を取らせるのがメインなので、ペーパードライバーにはあまり親身になってくれないんです」と、関主税指導員(33歳)は言う。 オーストラリアの話が忘れられなくて。 父の関好男さんは無類の車好きで、自動車販売のトップセールスマンでもあった。その父に「子供の頃は週末のたびドライブに連れて行ってもらった」という主税さん。車好きになるのは必然の流れだった。高校に入学すると、原付、小型、中型の二輪免許を立て続けに取得。親に隠れて、禁止されていたバイク通学もした。内緒だからバイクの維持費や遊び代はせがめない。それでコンビニ、郵便配達、宅配便、パン工場と、アルバイトもいろいろとこなした。 スキーバスの添乗も、その一つだ。週末、2泊3日で客をスキー場に連れて行くのだが、給料はいいし、スキーも楽しめるしと、いいことづくめ。これで旅行の面白さに目覚め、卒業後、トラベルジャーナル旅行専門学校に入学。東京の小さな旅行会社に就職した。ここではル・マン観戦ツアーや、コックを連れてのイタリア周遊グルメツアーなど、楽しい添乗業務を経験する。だが1年半後、大手旅行会社の子会社に移籍した。 「新しい会社では、航空券の卸売のような仕事をしていました。ところが、旅をしたい、という思いがだんだん募ってきましてね。専門学生時代、バイトをしていたスポーツクラブのお客さんから聞いたオーストラリアの話が忘れられられなかったんです。それで会社をやめて、1年ほど配膳のアルバイトをして、稼いだお金でオーストラリアに行っちゃったんです。ワーキングホリデーを使ってね」 仕事だけが人生じゃないんだ。 シドニーでの最初の3日間は、日系の高級ホテルに泊まった。だが、話せる言葉は「ディスワン」くらい。食事はすべてマクドナルドで済ませた。さすがにこれではまずいと、4日目からは世界中のバックパッカーが集まる木賃宿に移り、語学学校に通い始めた。 「バックパッカーの宿は掃き溜めみたいなところでした。3段ベッドで、40人くらいがひしめきあっていて。でも1週間くらいでシェアメイト(ルームメイト)が見つかって出て行ったんです。そのシェアメイトというのが、奥さんに逃げられたポリスマンでね。こんな危ないところ(キングスクロス)にいたらだめだと言われ、身柄を拘束されたわけです(笑)」 家賃は週70ドルと格安だった。生活は快適で、気付くと7か月も居座っていた。春になり、旅をしようと思い立った。中古のホンダNX650 (海外仕様)を2500豪ドル(当時約22万円)で購入。ケアンズからエアーズロック、ダーウィン、ブルーム、パース、アデレード、再びエアーズロックと、半年をかけて走り回った。 「300km 四方何もないところで、バイクを大破させたことがあるんです。その時は友人と二人だったので、応急措置でなんとか走らせましたけど、もう半べそでしたね(笑)。でも、オーストラリアは楽しいことばかりでした。人生観、変わりましたよ。仕事だけが人生じゃないんだって。それまでの自分は働きづめで、それが充実した生活だと思ってた。でも、向こうの人はいかに人生を楽しむかを良く知っているんですよね。自殺者が一番多いのは日本人というけれど、自分はぎりぎりまで追い詰められても何とかなるだろうな、って思えるようになったんです」 1年2か月後、帰国。だが「まだ走り足りない」という思いが残り、4か月後、再びバンクーバー、アラスカ、メキシコなどを1年かけて走り回った。そして旅で知り合った奥さんと結婚。腰をすえて父の仕事を手伝うようになったのは、98年のことである。 生活圏で練習するからより実践的なんです。 ペーパードライバーズスクールは87年、父・好男さんが設立した。その特徴は、受講者が希望する日時、場所に「出張指導」に出かけるという点だ。出張エリアは神奈川、東京、埼玉、千葉。それ以外でも、三島やつくばなどに足を延ばしたこともある。受講生の7割は女性。昨年のデータに見ると、年齢層は19〜69歳。男性が各年代平均しているのに対し、女性は30〜39歳が大半を占める。「運転しない歴」の平均は13.8年。免許を取得してから運転した回数は5.3回で、まったくゼロという人も多い。指定場所は、企業からの依頼を除き、ほとんどが自宅。土日、平日の午前、午後の順で予約が埋まっていくが、原則として危険が高まる日没後の講習はしない。 「受講目的で一番多いのは、子供の送迎です。それから買い物、ご主人の送迎。つまり生徒さんが走りたい道ってだいたい決まっているんです。近所の病院、幼稚園、スーパー、駅、とかね。そういう本人の生活圏で練習するから、より実践的というわけです」 レッスンは1回100 分で全4回。これで8〜9割の人が普通に運転できるようになるという。1回目は、車幅感覚、ハンドル、ブレーキ、アクセルの基本操作の復習。2〜3回目は、車の流れに乗った運転、狭い角地での練習、車庫入れ、縦列駐車など。4回目は、希望の場所、高速道路などでの総合運転(マイカーも可)。ただし、車庫入れが苦手という場合は車庫入れを徹底的に反復練習する。また、教習所では教えない、実践的なメソッドを教えるのも特徴だ。 「ハンドルって、目一杯切っても1回転半するだけなんです。それでタイヤが動くのは40〜45度。これを教習所で言うように両手を『10時10分』にキープしながら回すと、7回くらい手数が必要になる。これがあせりの元になるんです。ですからうちでは2回で回し切るよう教えているんです」 ハンドルを目一杯切っておいて、そのままクリープ走行で車を駐車させる「ワンタッチバック(最小回転半径)」は、誰でもかんたんにできる駐車法として好評だ。これ以外にも駐車法を何パターンも教えるし、安定走行ができるからと、教習所で言う「キープレフト」ではなく「キープライト」を薦める。また、走行中はできるだけリラックスさせるため、ラジオを鳴らし、普通に会話をする。 「教習所は基本的に構内の練習で、教官はあまり外に出したがらないんです。ペーパードライバーは運動能力も低下しているので、事故でも起こされたら適わないと思うんでしょう。たとえ外に出ても、道が込んでいればあっと言うまに講習時間(50分)が終わってしまう。それでも判子をくれる。新規で運転免許を取る生徒のほうがお金になるので、適当に切り上げちゃうんです。だから教習所で乗れないまま放り出されて、うちに来るという人も多いですよ」 指導員は現在7人。教官経験者はいない。だが、大型、大型特殊、牽引などすべての運転免許を持つ好男さん、主税さんをはじめ、全員が複数の免許を持つプロ集団だ。しかも20代後半から30代前半と若い。そのせいもあって、怖い、高圧的というイメージのある教習所の教官と異なり、親切、ていねいだ。これは徹底した指導員教育によるところが大きい。 「当初の1か月間は試用期間なんですが、現場への行き帰りなどに運転してもらうんです。で、ちょっと割り込まれて『ちぇ』と言ってるようではだめですね。運転って結構、人間性が出ますから。1か月も仮面をかぶり続けるのは無理です。指導員に向くのは優しい人、決して怒らない人。赤信号でブレーキと間違えてアクセルを踏み込まれても、冷静に補助ブレーキを踏みながら、『はい、ちょっとアクセル離しましょうね』と言えるかどうか。カーっとなって汗びっしょりかいている生徒さんの横で、いかに冷静を保ち、やさしく接せられるか、でしょうね」 レッスン内容は、毎回『運転技術カルテ』に記録。カルテの生徒記入欄や、HPの掲示板、メール、はがきなどで、生徒からの意見、クレームも積極的に吸い上げ、反省を怠らない。教習車は、普通車が7台、外車が2台(ポルシェとBMW)、マニュアル車とワンボックスカーが各1台。普通車のうち1台は、一つのレバーに、ブレーキ、アクセル、ウインカー、クラクション、ライトの操作部がついた下肢障害者用の特装車だ。 「事故で足が不自由になったけど、もう一度運転したい。そういう方を、この4年間で30人近く指導しました。彼らにしてみると、人が面倒を見ないとどこにも行けなかったのが、一人で好きなところへ、いつでも行けるようになるわけです。『世界が広がった、ありがとう』と涙を流して喜んでくれる。こっちももらい泣きしそうになります。私がオーストラリアやアラスカに行くことより、もっとうれしいことなんでしょうね」 最近、受講生の受講目的に、せっぱつまったものが増えてきた。主人がリストラにあって、自分が配送の仕事をやらなくてはいけなくなった/長年工場勤務だったが、営業に配置転換になった/銀行の窓口業務をしてきたが、車で営業をしないとやめてもらうと言われた……。時間に囚われずのんびり暮らしたい、と願う主税さんだが、「そういう話を聞くと、こっちも必死になりますね。生活がかかってるわけですから。何とか手助けしてあげたいと思います」 |
|
【夕刊フジ】
平成13年10月7日付記事より抜粋
出張教習で車庫入れマスター 「運転はしたいんだけど、最後にハンドルを握ったのはもうン年前。怖くて!」−そんなペーパードライバーの声に応え”4日間で車庫入れまでをマスターさせる”を売り文句に出張教習を行っているのが「ペーパードライバーズ」だ。 女性ニーズ このところ女性の社会進出で、仕事や買い物、子供の送り迎えにと、そのニーズは高まる一方。不況下、運転を武器にパートの選択肢を広げたいという女性も増加している。 関好男社長は、もとは中古車ディーラー。プライベートでも大型や二輪の免許を持つ根っからの運転好きで、ちょくちょく冒頭のような相談を受けていたことで、このビジネスを思いついた。 「それだったら、私が教えてしまおうと思い立ったんです。運転技術には自信がありましたしね」 こうして87年、横浜に社を構えて単身起業。短時間で効率的に運転をマスターさせる教習内容を練り上げていったその際真っ先に取り入れたのが出張制だ。 ご当地教習 「通う面倒くささを排除というのもありますが、出張制の最大のメリットは、受講者自身が教習の際の目的地を決められることにあるんです」 ほとんどどの受講者は、いきなり遠出を望んでいるのではなく、まずは近所のホームセンターや子供の学校といった生活圏内の運転を目標にしている。そこで、実際に運転したいと思っている場所での教習は限りなく実用的で、やる気も起きるというわけだ。 初日は、ハンドルやブレーキの操作など基本をおさらいして運転に慣れさせ、2日目からは受講者の上達スピードに応じて、車の流れにあわせた運転や狭い路地での練習へとレベルアップさせていく。とりわけ、初心者が苦手とする車庫入れを完全マニュアル化し、だれでも簡単にマスターできるように徹底的に教え込む。 「ずっと苦労していたのにちょっとしたコツで、こんなにも簡単に駐車できるなんて・・・と驚く受講者は多いですね。」 難関となる駐車をマスターすれば、あとは恐怖心を取り除くだけ。ペーパードライバーとはいえ、運転経験はあるわけで、運転技術を取り戻すのには4日間もあれば十分という。受講者の9割以上が、時間内に何の問題もなく運転できるようになる。 ベンツやポルシェも 教習料金は、右ハンドルAT者の場合は4日間で6万8000円。まさにかゆいところに手が届く教習で、同社は確実に世のペーパードライバーズのニーズを捉えていった。 口コミで評判が広がり、右肩上がりに増える受講者に、同社は教習員を増やし、さらには出張エリアも拡大して対応している。また、海外赴任を控えて左ハンドルに慣れたいという希望者や体にハンディキャップのある人など幅広いそうに対応できるように、ベンツやポルシェといった左ハンドルの高級車からカローラなどの大衆車、また手動ブレーキ付の車まで10車種以上を備えている。 現在、6人の教習員で神奈川、東京、埼玉、千葉の4都県をカバーし、月130人ほどを教習、月商約1000万円。 「これからも、ますます高まるニーズに応えていくつもりです、当面の売り上げ目標は、年間3億円ですね」 |
|
【テレビ東京「TXNニュースアイ 技あり!ニッポンの仕事人」】
平成12年10月31日出演
ペーパードライバーへの出張運転指導を仕事とする、(有)ペーパードライバーズスクールの関好男さん(59)。この仕事を始めてからの13年間で教えた生徒はなんと約5,000人。見事な運転指導のテクニックとは! |
|
【朝日新聞】
平成12年4月3日付記事より抜粋
自動車免許はあるが、運転は不安。そんな思いにこたえる仕事 指導員が出向くので生活の場が練習場となる 日本の自動車運転免許証の取得者数はかなりの数に上る。その一方で、免許は持っていても運転はしていないという、いわゆるペーパードライバーの数も多い。しかし、そのペーパードライバーをケアする環境はそれほど整っていなにのが現状だ。「車の運転を再開したくても不安で踏ん切りがつかないとか、のろのろ走って他者に迷惑をかけてしまうという人は少なくありません」。そう語るのは(有)ペーパードライバーズスクール(電話:045−586−1233)の代表を務める関さんだ。同社はその名の通り、ペーパードライバーへの運転指導を事業としている。 「自動車教習所で講習会を開いているところもありますが、教習所はあくまで免許を取らせることが目的なので、ペーパードライバーに対してはそれほど親身になってくれるとは言えません」。その点、同社はこの事業に特化し、サービスに徹しているという。 「まず、指導員は教習車に乗って出張していきます。お客さんの自宅や指定場所に出向くので時間的な負担をかけませんし、お客さんの普段利用している道路がレッスン場所になります」 訓練は初歩的なことから始まり、徐々に実践的な技術を身に付けされていく。「お客さんは皆さん緊張していますが、それをリラックスさせるのが私たちの仕事。でも車を降りるまでは気を緩めません。お客さんが運転に慣れて気が抜けた時ほど怖いものですから」。事故はまだ一度もないという。 出張エリアは東京、神奈川、埼玉、千葉。練習時間は一回百分で、四回で終了となる。「お客さんは老若男女様々です。主婦もいれば学生もいますし、海外へ出張するので左ハンドルを習いたいというビジネスマンもいる。でもその大半の方が。四回でほぼマスターされますね」 料金はオートマチック車の教習で六万八千円、身障者用特別者が九万五千円(すべてて税込み)。「事故で下半身付随になった人が再び運転をしたいというケースも多く、先日も担当しました。その方は自家用車も欲しいということなので、そのお世話もさせていただきました」 関さんは中古車販売の免許を持つ。「だから依頼されたお客さんには安く自動車をお譲りしています。でもそれで商売をしようとは思っていません。あくまでも運転指導が本業ですから(笑い)」 かつては自動車販売のトップセールスマンであり、ほかにも多彩な職業を経験してきた。それが今の仕事に様々なかたちで生かされているという。 人にものを教える仕事は教えられることも多いものです 社会に出たのは商業デザインの専門学校を卒業してからだった。手始めに店舗の内装デザイン会社を設立する。そして同社を運営しながら、ほかに不動産屋や金融などの営業職で見聞を広めていき、十数年前、知り合いのペーパードライバー運転を教授したことがきっかけで、現在の事業に乗り出した。 「初めは依頼がほとんどなくて大変でした」。しかし地道な努力を続けて、今では指導員八人が各地を忙しく駆け回るほどになった。今ではエリアを広げるためフランチャイルズ展開も考えている。「この仕事に向いているのはサービス精神おう盛な人です。不安でいっぱいのお客さんに、優しく暖かく接してあげられる人。高圧的な態度はもってのほかですね(笑い)」 ものを教える仕事は教えられる仕事でもあると語る。人は十人十色、そこから得るものは多い。「私は人と接することも営業職も大好き。だから仕事が楽しい。これからも人が喜ぶこと、求めることを仕事にしていきたい」。次はゴルフの出張指導を、そんなアイデアもある。 |
|
【週刊文春】
(平成12年)3月23日号付記事より一部抜粋
ペーパードライバーから抜け出よう! ...(中略)... 出張レッスンで自宅周辺を攻める 最後の教習は自宅出張のプライベートレッスン。講師は首都圏域でペーパードライバーズスクールを主宰する関好男さん。 レッスンを申し込み、運転歴と自宅の住所を告げると、即座に近くのショッピングセンターの名を挙げ、練習のメニューを組み立ててくれる。自宅周辺道路でのスムーズな走行と、センターの立体駐車場での駐車がその日のメニューとなった。 関さんは補助ブレーキ付のプリメーラで時間通りに迎えにきてくれた。「初めて運転する車でいきなり一般道はいやだなあ」と思っていたら、まずは関さんの運転でスタートし、一安心。助手席で「キープ・ライト」の原則を教わる。 「Aピラー(フロントガラスと運転席側窓を区切る柱)がセンターラインの内側に見えるようにすると、センターラインに対して四十五cmの余裕を保ちながら安定した走行が出来る。こうすると対向車がセンターラインから多少はみ出してきても対応できるし、左側のバイク・自転車などを避けるためにフラフラする必要もありません」(関さん) 免許を取ったときには「キープ・レフト」と習ったけれど、実際に安定した運転をするためには、その正反対がいいようだ。 関さんは、ハンドル操作についても独特のメソッドを提唱する。教習所では禁じられている「送りハンドル」を勧めるのだ。「手数が減る」というのがその理由で、確かに教わってみると、少ない操作でハンドルが切れる。ただ、私の場合、飲み込みが遅いのか慣れるのに時間がかかり、正直いってあまり馴染めなかったのも事実だった。 最大の難関「駐車」の画期的方法とは 目からウロコが落ちたのは、関さんの駐車法(下図)。駐車法は三百通りほどあるそうで、私はそのわずかしか知らないわけだが、今まで習ったなかでは一番シンプルで分かりやすかった。特に、ハンドル操作が「左いっぱいに切る」「まっすぐ」「右いっぱいに切る」の三通りしかないのは素晴らしい。昔、教習所で「ここで一回転半切ってね」といわれる度にグルグルと無節操にハンドルを回しては、「あれ、今一回転? それとも二回転?」と混乱していた私のようなものにとっては、シンプル・イズ・ベスト。非常に助かる。 なぜこんなにシンプルかというと、この駐車法は車の「最小回転半径」を応用したクリープ走行を使うから。最小回転半径(ハンドルをいっぱいに切ったときに外側前輪が描く円の半径)が分かれば、タイヤが描く軌道も、車体の動き方も自ずと分かる。 図に示したのはセダンの場合だが、標準的な駐車場なら、このパターンでだいたい攻略できるという。確かに、教習者の最小回転半径は五.二mだったが、後日、実家のカローラ(最小回転半径四.八m)で験したところ、ほぼ同じ要領で、無事に駐車できた。日本車の多くは前輪駆動のため、最小回転半径は車体に対して大き目で、だいたい似たような数値だそう。 ペーパードライバーズスクールの一回の練習時間は、一時間四十分以上。六時間四十分のレッスン料金は六万八千円(AT車の場合)と、さすがに高めだが、「とにかく自宅近くを運転できるようになりたい!」という人には、カンフル剤のように効きそう。 ...(以下省略)... |
|
【NHK番組 ためしてガッテン】 平成10年9月9日 出演 日常ほとんど車の運転をしていないペーパードライバーの主婦4人の方々を、なんとたった4日間あまりの指導で、混雑しているデパート、スーパーに実際にお買い物ができるように運転をしてもらいました。 成果は上々、感謝されました。NHK、マスコミ、視聴者から大きな反響を頂きました。その指導の秘密はワンタッチバック(最小回転半径)だったのです。 みなさんも一般ドライバーの仲間入りをしませんか? 又、車庫入れもワンタッチバック法を使い一回で駐車が出来る様になりませんか? |
TOPへ |